5/21 西武 vs ソフトバンク
2-2のまま終盤を迎え、8回表、ソフトバンクが松田のタイムリーツーベースで勝ち越す。
ソフトバンクの強力なリリーフ陣を考えれば、この時点でソフトバンクの勝ちが濃厚になったと考えてもおかしくはない場面である。
そして、8回裏、ライオンズは先頭の代打上本が四球で出塁するも、鬼崎が送りバンドを失敗する。やはり、ライオンズは追いつけないかと落胆させられた。
しかし、ここからライオンズの各打者が粘りを見せた。
金子がバント安打で続く。秋山は空振り三振に抑えられたものの、ソフトバンクのスアレスに9球を投じさせた。この時点で、スアレスは26球を投じていた。
そして、好調栗山が猛打賞を決めるヒットを放ち同点に追いついた。各打者の粘りでスアレスの球数が多かったことも同点打を生んだ要因かもしれない。
今シーズンのこれまでのライオンズであれば、ミスが出ればそのままずるずると負けていたが、この日の試合はミスが出てもミスをカバーし粘りを見せた。
9回の攻防
ライオンズは迷わず守護神増田を投入。9回表、増田はソフトバンクの攻撃を3人で片づける。
一方、9回裏、ソフトバンクは守護神サファテではなく、寺原を投入した。同点で延長を見据えた継投だったのであろう。
まずは浅村が1アウトからヒットで出塁。木村は送りバントを決められないが、セカンドゴロでなんとかランナーを2塁に進めた。
続く斉藤彰吾は、今シーズン初打席である。このバッターに寺原は、四球を与えてしまう。
斉藤と次の鬼崎であれば、どちらの打者も打撃の期待度は高くなく、どちらで勝負してもいい。しかし、今シーズン初打席となれば、話は別である。
1軍の投手の球に慣れている鬼崎よりも昇格してきたばかりの斉藤と勝負した方が打ち取る確率が高いであろう。それにも拘わらず、斉藤に四球を与えた寺原には精神的ダメージが残ったのではないか。
一方、鬼崎は、8回の場面で送りバントを失敗している。8回だけでなく、2回にもワンバウンドした投球の隙に3塁を狙ってタッチアウトになっている。走塁ミスとまでは言えないが、鬼崎にはこれまでの悔しさがあっただろう。
そして、ミスを取り返すためにも必死になってくる鬼崎が見事にサヨナラヒットという形で結果を出した。起きてしまったミスは消せないが、ミスをカバーするべくライオンズの打者が一丸となって粘った結果である。
継投の妙
8回表にソフトバンクがリードした時点で試合は終わったかと思われたが、ソフトバンクの継投は失敗。
スアレスは仕方がないとしても、最終回サファテだったらどういう結果になったであろうか。結果は知る由もないが、ソフトバンクは終盤にベンチの采配がうまくいかなかった結果である。
一方、ライオンズは同点で増田を投入した。この継投がハマっただけでなく、ミスをしている鬼崎に代打を送らなかったことも功を奏した。
14安打を打ちながら拙攻を続けていたライオンズが最後の最後にやっと采配がハマった結果であった。
ソフトバンクは、前カード久々に負け越して、この試合で2連敗。
一方、ライオンズは、前カード久々に勝ち越して、この試合で3連勝。
勢いに乗って、ライオンズはソフトバンク2連戦で2連勝を飾れるのか・・・野上と武田のピッチングが注目される。