2022年5月17日 ソフトバンク戦
先発與座が期待以上の好投。ソフトバンク東浜に投げ負けず、8回無失点でマウンドを降りると8回裏に外崎のタイムリーヒットで均衡が破れ與座には勝ち投手の権利を得た。
しかし、9回に登板した平良が大乱調。連続四死球でピンチを作ると柳田にタイムリーヒットを浴びてあっさりと同点を許し、與座の勝ちを消した。さらにグラシアルに逆転のタイムリーヒットを浴びると、外崎のタイムリーエラーも出て最終回で完全に試合が決まった。
最後は一発で同点の場面を作ったが、1点も奪えずにジ・エンド。非常に後味悪い敗戦となったライオンズは再び勝率5割に戻った。
ミスをミスで返す
外崎のタイムリーヒットで先制点を奪った8回であるが、その外崎の打席、初球を3塁ファールグラウンドに打ち上げてチャンスが潰えたはずだったが、3塁牧原が目測を誤りエラー。
相手のミスでつながったチャンスに外崎は見事にタイムリーを打ったわけだが、なぜか1塁ランナー金子が3塁オーバーランでタッチアウト。続く打者が山川だっただけに、勿体ないというか全く意味不明の走塁ミスである。
ミスをミスでお返しすると、次のイニングの9回には2-1と逆転された後に外崎が本塁へ悪送球し、さらに2点を献上して試合は決した。
ミスでもらったチャンスをミスでお返しするのは今シーズンのライオンズの象徴的な野球である。
なぜ平良だったのか
8回裏に先取点を奪って9回表に登板したのは守護神増田ではなく平良であった。最終回セーブシチュエーションでなぜ増田ではないのか、非常に疑問である。
セオリーであれば、9回増田で同点に追いつかれたら10回に平良であろう。わざわざ増田ではなく平良を登板させたのはなぜか。考えられるのはただ一つ。沖縄でのゲームだからということである。
解説の鈴木健氏も増田ではなく平良が登板したことに驚いていた。
勝てばいいが、最悪の逆転負けである。勝負事に私情を挟んだからと言われても仕方ないであろう。能力的に劣る選手を使わないといけない状況であるならば、ベンチはやるべきことをきっちりとやらなければ勝利をつかむことは難しいだろう。
コメント
與座投手は、今シーズン、先発投手の中で一番の好投だと感じた。安定感が抜群であった。ローテーション投手として継続起用は間違いない所である。白星は逃してしまったが、次回も期待したい。平良投手のゲームへの入り方を、今一度考慮すべきで、先頭打者への対応が甘すぎるように思える。締めのマウンドであるのに、先発投手のゲームへの入り方に見えて仕方がない。地元登板という力みもあったろうが、西武で一番の投手ではあるが器用さが仇となった。パワー投球こそ彼の武器であり、真っすぐと狙っても弾き返せない球でねじ伏せるのも、また彼の役割である。スマートに、綺麗にゲームを纏めるなどという手立てに走ると思いもよらぬ流れになってしまうのが勝負事の恐ろしさである。
4番は、ドッシリと構えてほしい。状況によって、それなりの打撃をしなきゃあ、野球は、打撃はホームランじゃあ話にならない。意識があれば、少し高めの甘い球を打ち損じない準備であろう。また、相手投手は失投がある投手であり、じっくり構えて勝負ありの場面であった。一方、隅田投手は、確かに負の流れに落ち込んでいるようだが、ここという時の詰めが甘い。恐らく、今日で5敗目であり、そんなにプロは甘い世界ではないことを身に沁みていることだろう。この体験が、この先の糧になることを信じたい。好投しても勝てない、撃たれても勝てる勝負の世界である。
7回の4番野村選手のセンター返しの出塁と8回の4番山川の強引な打撃とが、対照的な結果をもたらした。最下位とはいえ、新庄監督の我慢が浸透しつつあるのが窺えるし、本当にチームが前進しているように思えます。一方、西武野球はそもそも選手への教育が足りない気がします。高橋投手も、4勝は挙げているが、雑な投球に見えて仕方がない。全体的に、やはり球が高い。打てる手としては、結果論であるが、7回水上もあったかなという感想。ここにきての4連敗、去年のような嫌な流れである。正直、辻監督の野球には魅力を感じないし、背番号5と同じように輝きを感じない。