2022年5月14日 楽天戦
敗戦ムードの試合をルーキーが救った。育成から支配下登録されて2試合目の滝澤が同点の2点適時3塁打を放つと、ワイルドピッチの間に勝ち越しのホームを駆け抜けた。
先発佐藤が制球定まらず6四死球。外崎のエラーに足も引っ張られて、5回2失点で終わるはずが4失点で降板となった。中村の同点弾の直後に点を失い、さらにはエラーから作ったピンチで点を失うという完全に負けパターン展開であったが、滝澤に救われた。
リリーフ陣はこの試合も無失点リレーで3番手に登板した森脇が今季初勝利を挙げた。
滝澤が大活躍
1打席目は初球をサードファールフライ。2打席目は翻弄されて見逃し三振。やはり厳しいかと思われたが、3打席目に初球を反対方向にヒットを放つと、4打席目では2点差で長打が出れば同点という場面で、右中間を真っ二つに破る3塁打を放った。
続く外崎の打席で捕手が少し弾いただけであるが、完璧なスタートであっという間に本塁を陥れた。外崎がエラーした場面ではショートゴロを好守しており、走攻守に大活躍の滝澤はラッキーボーイと言える活躍で、源田が復帰するまでは間違いなくショートでスタメン起用されることだろう。
精彩を欠く外崎
今季は好不調の波が激しすぎる外崎がこの試合では精彩を欠いた。打者走者の足を考えると全く焦る必要がない併殺コースの当たりを1塁に悪送球すると、次のイニングにも記録上はヒットになったが、グラブの下をボールが通過する拙い守備があった。
打撃で取り返せばいいのであるが、エラーした後の席では初球を打って併殺打に打ち取られた。
源田同様に今季の外崎はイージーなミスが多く、打撃でもさっぱりな場面が多い。呉が戻ってきたら一度外崎を外してもいいのではないだろうか。
佐藤なのか柘植なのか
中継では解説の鈴木健氏が指摘していたように、左打者の内角に投げない佐藤が左打者に苦労した。
佐藤が左打者の内角に投げられないのかもしれないが、柘植の構えはほぼ外角。外角しか来ないのであれば打ち取るのが難しいのは明らかである。球種も多くなく、ストレートとスライダーが主体でほぼ外角一辺倒では今後も苦労する登板が続くだろう。バッテリーでの工夫が必要である。
コメント
永くライオンズファンであるが、これほど人生の縮図を目の当たりにしたことはない。思うに、滝澤選手に流れが来た今、どれだけの偶然を越えてきたのだろう。育成指名、源田の怪我、ライバルの消滅とほぼ奇跡だと思うのは考えすぎだろうか。野球の神様のご褒美なのだろうか。それほど、強烈な彼の出現である。チャンスを掴み、爽やかな風を巻き起こした滝澤選手に何かしら惹かれてしまうのは当然であろう。 もちろん、これからが厳しい野球人生であろうが、『泥臭い自分らしいスタイルでチームの勝利に貢献したい』という発言が、チームメイトの心に響かないわけがないと信じます。忘れかけていたものを思い出させてくれた彼の出現かもしれない。
滝澤選手は、早速の厳しい返礼を受けました。いよいよ、日々、勝負の世界で生きていかねばならない始まりでありここからである。この世界で生き抜くための自分の立ち位置を築いていかねばならない。速球を打ち返す、筋力、体力を技術と共にレベルアップしていくことを期待したい。下では、森選手のホームランも出たようであり、順次、欠けた戦力が戻ってくるので今しばらくの間の辛抱であり、勝率5割を維持して欲しい。来週は、バンク戦とバンクを3タテした日本ハム戦である。この5戦が前半戦を占う戦いとなる。