2020年シーズン終了
CSには行けず、3位で終了したライオンズ。来季の辻監督の続投が発表された。
同時に、4外国人選手の残留交渉を行うことも報道されている。ノリンを除いたニール、ギャレット、メヒア、スパンジーの4人である。果たして4人の残留が必要なのだろうか。
【必要】ニール
今季のニールはパッとしなかった。6勝8敗で防御率5.22である。助っ人外国人の成績としては、微妙ではある。しかし、規定投球回にこそ8イニング届いていないものの先発した回数はリーグトップタイの21回。他に先発投手がいないこともあるが、ケガをせず1年間ローテーションを守ったことは十分評価できる。
ドラフトで投手の指名が少なかったこと、今年試した若手先発投手に対して来季に大きな期待が持てないことを考慮すると、ニールは残留でいい。
【微妙】ギャレット
ギャレットは序盤こそ勝ちパターンでの登板となったが、徐々に成績を落とし、最終的にはビハインドや大量リードの場面での登板となった。特にストレートで三振が取れなくなったのが致命的である。キャッチャーのサインに首を振ることが多く、ギャレット自身が投げたい球はほとんどストレート。そのストレートはただ速いだけで簡単に打ち返され、変化球ではカウントを稼げない。WHIPは1.46であり、勝ちパターンで起用できる内容ではない。
しかし、増田がFAで出ていく可能性があること、ドラフトで投手の指名が少なかったことを考慮すると、来季は6回、7回あたりを任せる投手として残留させてもいいかもしれない。
【必要】メヒア
メヒアの最終的な成績は、打率.207、本塁打11、打点33であった。寒くなると同時に調子を落とした印象があり、やはり寒さが苦手なのかもしれない。正直助っ人として最終的な成績は微妙である。
しかし、不振の山川に代わって4番を務めた夏場の試合では活躍したし、山川、中村が来季復調するかどうかも分からない。今季の成績を考慮すると、年俸アップにはつながらないが、残留できるのであれば4番のバックアップとして残留させるべきである。
【不要】スパンジー
打率.268、本塁打15、打点57であれば、助っ人としては一応及第点かもしれない。しかし、三振はダントツの150である。四球も少なく、出塁率も良くはない。ネット上の声はスパンジーの残留を望む声が多い。
しかし、個人的にはスパンジーは不要である。まずは前述の三振の多さ。日本の野球に慣れれば、という意見もあるだろうが、1年間やって結局ボール球を振りまくって三振する姿は何にも変わらなかったのである。来季になったら三振が減るとは思えない。金子などの例を見れば分かるが、日本で何年やってもクソボールに手を出しまくるのは全く治らないのである。
さらに、これだけ三振が多いのであれば、三振か本塁打かくらいの選手である必要があるが、ホームランバッターではない。ホームランが多くないのであれば、打点が多ければいいのだが、得点圏に弱く打点も少ない。また、ユーティリティープレーヤーとして内外野を守れるとのことであるが、レフトの守備は並以下である。サードの守備は一応平均クラスだろう。
出塁率が悪く1番には起用できない。クリーンナップを打たせるほどの得点圏打率はない。そうなると、7番、8番あたりでたまにラッキーパンチがあればいいという起用法になるのだが、そんな外国人助っ人は必要だろうか。
外野には川越、鈴木、高木、西川と可能性のある若手バッターが多い。指揮官が選手層の薄さを嘆く前に、スパンジーより若手選手を1軍で多く起用して育てるべきである。サードにしても、守備に難があるものの呉や山野辺、さらには未知数ではあるがドラフト1位の渡部健人という選択肢もある。
三振が多すぎて、得点圏に弱く、守備がイマイチである外国人を残留させる必要はあるだろうか。もっと若手にチャンスを与えて育成すべきである。スパンジーは性格はよさそうだし、真面目そうだし、まったく嫌いではない。しかし、優勝を目指すチームとしてスパンジーの残留は個人的に大反対である。