2020年8月27日 日本ハム戦
日本ハム3連戦の3戦目も前2戦と同じく序盤に先発が失点し大きなリードを奪われる展開。先発の本田が1,2回に2ランを浴びて4点を奪われた。苦しい展開であったが、打線が頑張り、4回に山川の2ランで2点を返すと、5回には相手のエラーも重なり3点を奪って一気に逆転した。6回にはプロ初スタメンの柘植の初本塁打でリードを2点に広げた。
しかし、7回から柘植に替わってマスクをかぶった森と勝ちパターンの一角ギャレットが大誤算。8回に四死球が3つ絡み、3本のタイムリーヒットを浴びてあっさりと逆転を許した。
このままずるずると負けるのかと思われた試合であったが、最後にライオンズ打線が意地を見せた。金子の4本目のヒットから2四球で満塁のチャンスを作ると、4番山川が殊勲のサヨナラ打。
歓喜の輪の中で、山川とのハイタッチを交わした森は涙をこらえることができず、ベンチに返ってからも一人号泣した。連敗を止めたものの、素直に喜べない試合であった。
継投失敗
リードした場面で勝ちパターンの投手をマウンドにあげるだけであり、失敗しようがない継投である。しかし、この試合ではギャレットの降板時期を逃して逆転を許した。
今季はこれまで、先発が5回、6回に1,2人ランナーを出しただけですぐに降板させる継投であるが、この試合では2点リードでマウンドに上がったギャレットは1点取られても、同点に追いつかれても、逆転されるまでベンチは全く動かなかった。
交代のチャンスはあったのである。この日のギャレットはコントロールが悪く、全ての球種でストライクが取れない状況。そして、同点のタイムリーヒットを浴びた時点、なおも1,3塁にランナーが残っている状況で球数は27球である。普通であればここで替えるべきであろう。
しかし、続投となったギャレットは次のバッターに死球を与えて満塁。継投が遅れたとしても、ここが継投の最後のチャンスであった。しかし、再び続投を選択し、あっけなく逆転打を浴びた。ただただ逆転を待つだけの残念な采配であった。
森の涙
捕手が森に交代してから逆転され、さらに回ってきた打席でも空振り三振。この試合だけでなく、これまでの連敗の責任を負いすぎていたのだろう、サヨナラが決まった後、グランドでもベンチでも大号泣となった。
もちろん森のリードにも問題はあった。ギャレットの制球が定まらない中、追い込んでから釣り球のボール球を要求した結果、四球を与えてしまうリードは反省すべきである。
ただ、先発が不甲斐なく、リリーフに負担をかけ、結局リリーフも調子を落としてしまったのはすべてベンチの責任である。森一人にこれだけ背負わせてしまう首脳陣は森以上に猛省が必要である。