FA権行使濃厚とみられている浅村と炭谷
報道によれば、浅村と炭谷がFA権を行使するだろうと見られている。
パ・リーグ制覇した今季、浅村は打率.310 本塁打32本 打点127点の成績を残してチーム記録を更新する打点を挙げて2度目の打点王を獲得した。一方の炭谷は森の台頭があり、正捕手となった2011年以降では最低の47試合の出場に留まった。
浅村には対してはソフトバンク、楽天、オリックスが名乗りを上げると見られているが、ライオンズは残留交渉で「3年15億円」「4年20億円」とも言われる以前の中村を残留させた大型契約を用意している。
一方の炭谷に対しては、楽天、巨人が名乗りを上げると見られている。ライオンズは残留交渉を行っていると言われているが、具体的な数字は明らかになっていない。
FA移籍する理由
まずはFA移籍する理由について考えてみたい。選手によっていろいろ理由があるだろうが、以下の理由が挙げられるだろう。
- 優勝したい、優勝争いしたい
- 年棒アップ
- 出場機会アップ
- 人間関係
- 憧れのチーム、憧れの選手とプレーしたい
パ・リーグ制覇したライオンズであることを考慮すると、浅村と炭谷に理由1は当てはまらないだろう。
炭谷のFA移籍の理由
炭谷は「金ではない」と明言している。前述の通り、森の捕手としての台頭があり、炭谷としては「出場機会アップ」であることは間違いないだろう。
ライオンズに残留したとしても、森が怪我でもしない限り、今季以上に炭谷の出場機会が増えるとは思えない。
炭谷の捕手としての能力は森、岡田より上であり、残留すればライオンズには心強いが、出場機会がない以上、炭谷のFA移籍は仕方ないところだろう。
浅村のFA移籍の理由
浅村も同様に「金」ではないだろう。金が欲しいのであれば、優勝が決まった後の試合で2打席で退くことなどせずに、全力で打点王を取りに行っただろう。結果的に打点王を獲得したが「金」が条件でないことは明らかだろう。
炭谷と違い、レギュラーとして全試合に出場した浅村にとって「出場機会アップ」も理由にはなりえない。大阪桐蔭出身の選手が多く在籍するライオンズにおいて絶大なるキャプテンシーを発揮した浅村にとって「人間関係」も理由にはなりえないだろう。
唯一、浅村が師と仰ぐ中島の存在が気になったが、当の中島はオリックスを自由契約になる可能性が高く、オリックスに憧れることもないだろう。
そうすると、浅村がFA移籍する可能性は小さいだろう。CSファイナルステージ終了後の浅村の涙、さらには辻監督の涙を見れば、ライオンズで優勝したいという気持ちになるのではないだろうか。仮に移籍になったとしても、入団以来ソフトバンクを倒すために戦ってきた浅村がソフトバンクを選ぶ可能性は低いだろう。
日本シリーズが終わればFA市場が活気付く。果たして、炭谷、浅村の行方はどうなるだろうか。