7点差を追いついた乱打戦を2試合連続サヨナラで締めくくりソフトバンクに勝ち越し

9月18日 ソフトバンク戦

長い試合であった。両軍合わせて34安打の乱打戦は延長10回14-13でライオンズが2試合連続のサヨナラ勝ちを収めた。

4点を先制したライオンズであるが、先発ウルフが追いつかれ、4回には7点を奪われるビックイニングを献上し、一時は7点差をつけられた。

だが選手たちはあきらめることなく、コツコツと点を返し、8回裏には森のこの試合2本目となるタイムリー3塁打でついに逆転。

そのまま勝利かと思われたが、ライオンズは頼りのない守護神増田が簡単に打たれて同点。さらに延長に入って10回も増田が続投し、勝ち越し点を許してしまった。

しかし、炎獅子の戦士たちはしぶとかった。先頭の源田が2塁打で出塁すると、三盗を決めた後に、森の3本目となるタイムリーヒットで同点。そして、続く金子がレフト線いっぱいに入るタイムリー2塁打で長い試合に終止符を打った。

ハマらなかった投手リレー

先発ウルフが2回1/3で4失点KOとなり、平井が残ったランナーを返すことなく抑えたが、4回に登板したガルセスが大炎上。ソフトバンクのビックイニングのきっかけとなってしまった。

平井は2/3回10球しか投げておらず、4回も平井続投でよかったのではないだろうか。左打者が続くことを考慮したのであろうが、ガルセスで大量失点するくらいあれば、平井で失点した方がファンにとっても納得できる展開であっただろう。

そして、増田の回跨ぎである。9回にセーブに失敗して同点に追いつかれたにも関わらず、10回にもマウンドに上がってさらに失点を重ねた。先頭川島の2塁打は源田と金子の譲り合いによるものであり、不運もあったが、続く今宮は完璧に打たれたタイムリーヒットである。

抑えとしてはかなり不安のある、いや不安しかない増田であるが、その増田を続投させたベンチの采配には疑問が残った。

継投がハマらなかったとはいったものの、平井と野田はナイスピッチングであった。特に、野田は2回をパーフェクトに抑える内容で、逆転を呼び込んだといっても過言ではないだろう。

ミスを取り返した源田と金子

野球にミスはつきものである。ビックイニングとなった4回表、源田のタイムリーエラーで失点し、そのあと藤原が走者一掃の3塁打を浴びてしまった。

さらに、延長10回には源田と金子の譲り合いにより、フライを捕球できず2塁打にしてしまった。

しかし、源田も金子も10回裏の攻撃で全てを取り返した。

先頭打者として打席に立った源田が2塁打。そして、三盗を決めた。辻監督の話では「行けたら行け!」ということであるが、いわゆるグリーンライトであろう。つまり、すべての判断は源田に委ねられているのである。

同点のランナーであり、アウトになれば反撃の芽が摘まれてしまうところ、勇気をもって盗塁を敢行し、見事に決めた源田には感動さえ覚えた。

あの盗塁がなければ、ソフトバンクの内野の前進守備はなく、森の同点タイムリーヒットは生まれていなかっただろう。

そして、同点になった後は、金子のサヨナラ打である。金子はその前の打席で打てなかった悔しさもあっただろうが、すべてを払拭するヒットであった。

お立ち台には森と金子が立ったが、個人的にはこの試合のヒーローは森、源田、野田だったと思う。

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