多和田真三郎
ライオンズのドラフト1位ルーキーにして背番号18番である。曲がりすぎるスライダーと、伸びのあるストレートが特徴である。
デビュー戦で、解説の岩本勉氏に「ほぉー、これはすごいピッチャーが出てきましたね」と感嘆の声を挙げさせたものの、3連続押し出しという、屈辱的なデビューとなってしまった。その後は、四球を連発する投球で続けたが、8月以降はローテーションをきっちりと守る変貌ぶりである。
十亀、野上、高橋光成がことごとくダメで、今や、岸、菊池に続く3番手の先発投手と言っても過言ではないだろう。
活躍のカギは四球
9月7日の楽天戦で今シーズン2度目の完投勝利(1度は完封)を6勝目を挙げた。デビュー時期が違うとはいえ、去年の高橋光成の5勝を上回る勝利数である。
その楽天戦では15奪三振。下半身の粘りのあるフォームから投げだされるストレート、スライダーで三振の山である。
8月4日のソフトバンク戦で7与四球を出してKOされた後は、四球が少ない投球を続けている。
森友哉とのコンビも3試合目で、2勝0敗である。森のリードの善し悪しはひとまず置いておき、四球さえ出さなければ、勝てる実力があるのである。
打者から逃げずに向かっていく投球ができるかが、多和田の今後の活躍のカギであろう。来シーズンは、開幕から先発ローテーションを守る投手になってもらいたい。